【ぶれい考】改革の「要」はスキル可視化/鎌田 耕一
2023.12.07
【労働新聞】
今年6月に政府は、①リ・スキリングによる能力向上支援、②個々の企業の実態に応じた職務給の導入、③成長分野への労働移動の円滑化の三位一体の労働市場改革(以下「政府指針」)を打ち出した。「一人ひとりが自らのキャリアを選択する」社会をめざすという基本的方向に異論はない。しかし、歴代の政府も職業能力開発、労働移動の円滑化に取り組んできたが、必ずしも十分な成果が得られてこなかった。改めて、この改革をどのように実現するかが問われている。
問題は、改革を実現するための要は何かである。この問いに対して、三菱総合研究所が9月に発表した提言「スキル可視化で開く日本の労働市場」は重要な示唆を与えている。これによれば、…
筆者:東洋大学 名誉教授 鎌田 耕一
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令和5年12月11日第3428号5面 掲載