【提言 これからの雇用・労働法制】第18回 解雇について(上) 安易な昇進は避ける 「能力不足」の主張困難に/小嶌 典明
2015.05.18
【労働新聞】
外国にもいる問題社員
”プロブレム・エンプロイー(problem employee)”。英語では問題社員のことをこのようにいう。このことからも分かるように、問題社員の存在は、洋の東西を問わず、企業にとって頭痛の種となっている。
能力不足は、その訳語であるpoor performanceが示すように、文字どおり労働債務の不履行(不完全履行)として、解雇を正当化する。そのような認識が諸外国には共通してみられるものの、解雇に至るプロセスに彼我の間でそれほど大きな違いがあるわけではない。…
筆者:大阪大学大学院法学研究科 教授 小嶌 典明
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平成27年5月18日第3017号4面 掲載