【社労士が教える労災認定の境界線】第360回 撮影スタッフが急性ガス中毒に
2023.12.26
【安全スタッフ】
災害のあらまし
バラエティ番組の撮影現場で、複数の撮影スタッフがのどの痛み、咳、眼の痛み、全身の倦怠感などを訴え、救急搬送に至った。撮影用にスタジオセットを組んでいた際に、セットの壁や床を塗装したことによる塗料によるガス中毒が原因であった。スタジオは、防音のため閉め切った状態で作業を行っていた。
判断
業務中に有害物(有害ガス)との接触により負傷したものとして、業務上による災害として判断された。
解説
まず、業務上災害の判断では、「①業務遂行性」と「②業務起因性」という2つの要件を見ることになる。…
執筆:一般社団法人SRアップ21 東京会
社会保険労務士 小泉事務所 所長 小泉 正典
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2024年1月1日第2441号 掲載