【連合・2024春季生活闘争方針(抜粋)】「人への投資」を起点に 経済も賃金も物価も安定上昇する社会へ
経済も賃金も物価も安定的に上昇する経済社会へとステージ転換をはかる正念場――。連合は2024年、ベア3%以上、定昇相当分を含めて5%以上の要求基準を掲げ、前年を上回る賃上げをめざす。規模間格差が拡大している可能性を指摘し、中小組合の目安には総額1万5000円以上を設定した。4%を超える最賃の大幅アップを受け、有期・短時間労働者についても時給1200円以上との目標を掲げた。賃金要求に関する部分を抜粋する。
Ⅰ 意義と基本スタンス
1「未来づくり春闘」で経済社会のステージ転換を着実に進めよう
「未来づくり春闘」を掲げて3回目の取組みとなる。「未来づくり」とは、経済成長や企業業績の後追いではなく、産業・企業、経済・社会の活力の原動力となる「人への投資」を起点として、ステージを変え、経済の好循環を力強く回していくことをめざすものである。短期的な視点からの労働条件決定にとどまらず、20年以上にわたる賃金水準の低迷、その中で進行してきた不安定雇用の拡大と中間層の収縮、貧困や格差の拡大などの課題について中期的な分配構造の転換をはかり、すべての働く者の総合的な生活改善をはかる。
この2年間の取組みの結果、20年以上にわたるデフレマインド(長きにわたるデフレの経験によって定着した、物価や賃金が上がりにくいことを前提とした考え方や慣行)が変化しつつある。2024春季生活闘争は、経済も賃金も物価も安定的に上昇する経済社会へとステージ転換をはかる正念場である。その最大のカギは、…
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら