【ぶれい考】労働問題にどう向き合うか/鎌田 耕一
2024.01.11
【労働新聞】
私事であるが、大学を定年退職後、友人のツテで、NPO法人の非常勤職員として働いたことがある。この団体は、高齢者介護施設・在宅介護事業を運営しながら、自治体から生活困窮者自立支援事業などを受託している。私は主にフードバンク事業を手伝った。
同団体には、パートを含めて30人強の従業員がいる。これまでは労働問題が生じても、話合いで解決していたようである。ところが、最近は、団体役員との話合いに納得せず、労働基準監督署への申告をにおわす人もでてきた。
Aさんは60歳代後半の方で、1年間の雇用契約を毎年更新して4年以上勤務していた。しかし、勤務態度に問題があり、…
筆者:東洋大学名誉教授 鎌田 耕一
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令和6年1月15日第3432号5面 掲載