【「もしも…」に備えるメンタルヘルス対策】第4回 職場による睡眠への介入 30分以上なら問題あり 寝付くまでの時間確認を/長濱 さつ絵
2024.02.01
【労働新聞】
酩酊と同程度に集中力低下
メンタルヘルス不調の対策で一番重要なのは睡眠である。睡眠不足はメンタルヘルス不調や生活習慣病の発症とも関連するだけでなく、生産性の低下、ミスにつながることが知られている。6時間睡眠が続くと集中力が落ち、軽い酩酊状態と同じ程度になる(Van DongenHP et al. Sleep. 2003.)。職場による睡眠への介入は病気の予防だけでなく生産性の面からも重要であり、また、健康増進の取組みのきっかけにしやすい。睡眠のキーワードは、睡眠障害(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒)、睡眠負債、社会的時差ボケである。
メンタルヘルス不調の多くは他の症状が出る前に睡眠障害が起こる。大抵は入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒である。まれに過眠が問題になることもある。たとえば1on1などで部下の体調を確認するときには睡眠を確認すると良い。最近眠れてる?という問いはyes/noで答えやすく、睡眠時間、寝るまでの時間、途中で起きる回数を客観的な数値として把握しやすい。たとえば筆者の産業医面談では、…
筆者:長濱産業医事務所 代表社員・医学博士 長濱 さつ絵
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
令和6年2月5日第3435号13面 掲載