【人事学望見】第955回 労働者の就労請求権で学説が影響 賃金払うなら労働受領義務なし
2014.04.21
【労働新聞】
雇用契約(民法623条)とは、「当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対して賃金を支払う」契約関係である。これらにより、労働者は報酬や賃金を請求でき、使用者は労働の提供を求めることができる。
労働契約で合意あれば別
また、労働契約法6条は、労働契約の成立について定めたもので、「労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者および使用者が合意することによって成立する」と規定している。これらの規定を根拠に労働者は当然的に「就労請求権」を有するか、といえば否である。
使用者は、賃金を支払う限り、提供された労働力を使用するか否かは自由であって、労働受領義務はない、という学説をもとに判例もその考え方を踏襲しているからだ。…
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平成26年4月21日第2965号12面 掲載