【事故防止 人の問題を考える】第173回 高年齢者の注意すべき転倒災害―荷振れでバランスを崩し/小走りして/足がもつれて―
2024.02.27
【安全スタッフ】
65歳以上の就業者が増加
前回は疲労について話をしましたが、疲労回復力は高年齢者の大きな問題です。高年齢になると疲労回復力が著しく低下するため、重点的な対策が求められます。
わが国は多くの産業で人手不足が深刻で、60代、70代、80代の高年齢の労働者が増えており、「うちの現場は高年齢者ばかりだ」と、そのような対策は負担増と嘆きの声が聞こえてきそうですが、嘆くことなく、それは今の時代、当然のことと、とらえなければなりません。
なぜなら、現状、わが国の経済は高年齢者の働きなしでは成り立たないからです。
1967年(昭和42年)に初めて1億人を超えたわが国の人口は、2008年の1億2808万人をピークに減少に転じてしまいました。人口減少社会の到来です。
しかし信じられないことに、わが国で働く人の数はいまだ増え続けているのです。…
執筆:労働安全衛生総合研究所 安全研究領域特任研究員 高木 元也
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
2024年3月1日第2445号 掲載