【対応力を鍛える人事学探究】第73回 休職と復職を繰り返す社員 普通解雇の選択肢も 業務堪えられないとして/髙木 美咲穂
2024.03.14
【労働新聞】
就業規則では通算の規定を
休職制度は、退職を猶予して傷病の回復を待つことで労働者を退職から保護する制度である。とくにメンタルヘルス不調の社員の場合、休職期間の満了を迎える前に復職したものの、再度休職に入ってしまい、その後も休職・復職を繰り返し、会社が対応に苦慮することが多々ある。
休職・復職を繰り返す社員については、まず制度面からの対応として、休職期間の通算規定(「休職した者が再度欠勤したときは、欠勤開始日より休職とし、復職前の休職期間と通算する」など)を設けることが考えられる。休職制度は、法令に定めがあるものではなく、自由に制度設計ができるため、新たに休職制度を導入する場合であれば、このような通算規定を置くことは問題ない。
これに対し、すでに休職制度があり新たに通算規定を置く場合には、…
筆者:第一芙蓉法律事務所 弁護士 髙木 美咲穂
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令和6年3月18日第3441号12面 掲載