【人事学望見】第912回 本採用拒否を待つ大きなカベ 解雇と同じ正当な理由が必要に
2013.05.27
【労働新聞】
労働基準法第21条では、解雇予告(第20条)の適用除外を定めている。その1つに「試の使用期間中の者」が挙げられているが、この期間はわずか14日に過ぎず、一般には企業ごとに1カ月、3カ月、6カ月と就業規則で定めている。その後本採用となるわけだ。
めがね違いは適用しない
試用期間中は、留保解約権付労働契約とみなされるのが、有名な三菱樹脂事件最高裁大法廷判決以来、確立した。
「留保解約権の付いた労働契約というのは、労働契約法第16条で定めている正社員の『解雇権濫用法理』のラチ外と考えている向きが多いが、それは誤解と覚えていた方がいい。留保されていた解約権を行使し、本採用拒否が使用者の思惑によってどうにでもできる、という安易な採用を戒めなければならない」…
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平成25年5月27日第2922号12面 掲載