【「もしも…」に備えるメンタルヘルス対策】第14回 ラインケア② 断定避け「提案」で導く 自律的な人材の育成へ/長濱 さつ絵
2024.04.11
【労働新聞】
改善点を自ら考えてもらう
今回はより複雑なコミュニケーションスキルであるコーチング、カウンセリングを中心にご紹介する。前々回紹介した傾聴法、積極的傾聴法、アイメッセージ、アサーションに続いて、管理職に知っておいてほしいスキルである。
まず、復習をしてみよう。「こんなこともできないの?」、「仕事が遅いよ」、「忘れ物をしているよ」、「ここ間違えてるよ」を、アイメッセージ(「私」を主語にして相手の行動を促す会話技法)を用いてアサーティブ(相手の立場や意見を尊重しつつ、自分の主張を述べる形)に言い換えてみてほしい。筆者なりの答えを書くと、「(私は)あなたはもう少しやれると思っているよ。改善点を一緒に探してみよう」、「少し仕事が遅れているように(私は)思う。スピードアップできる?/もう少しスピードアップしてくれると(私は)嬉しい」、「(私は)忘れ物がないかもう一度確認してほしい/○○を忘れているように(私は)思うのだけど、持っていかなくても大丈夫?」、「(私は)ここが間違っていないか、もう一度確認してほしい」。このように、アイメッセージで現状を伝えた後にやってほしいことを…
筆者:長濱産業医事務所 代表社員・医学博士 長濱 さつ絵
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令和6年4月15日第3445号13面 掲載