【人材獲得競争に勝つ! スタートアップ企業から考える人事処遇の仕組み】第6回 降格(前編) 前提には格付け公開 「実力との齟齬」を回避へ/金田 宏之

2024.05.02 【労働新聞】
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等級要件の理解促進などが狙い

 スタートアップの人事に関するセミナーなどに登壇した際、大企業の人事の方から必ず質問されることがある。「スタートアップでは、本当に降格をやっているのか」という内容だ。筆者も前職で大企業をクライアントに人事コンサルティングを行っていたので、その質問の意図は分かる。「たくさんの方が降格することはないが、必要に応じて実際にやっている」と返答をすると、案の定、驚かれる。筆者もスタートアップの人事にかかわり始めた当初は、驚いていた。

 大企業に比べてスタートアップの人事は「厳しい」と言いたいわけではない。スタートアップで降格を現実的に運用しなければならないのには、それなりの理由がある。実力や成果に応じて報酬水準を適正化したい、という単純な理由だけではない。その理由とは、…

筆者:㈱インプリメンティクス 代表取締役 金田 宏之

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令和6年5月13日第3448号11面 掲載
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