【人的資本経営期のHR用語集】第80回 女性登用(後編) 地銀で取組み進む “人材バンク”が奏功し/木谷 宏

2024.05.02 【労働新聞】
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役員増加にはトリック

 一般に女性登用とは管理職登用を指すが、執行役員や取締役への登用は組織内外に強烈なインパクトを与える。大手航空会社が次期社長に客室乗務員出身の女性を任命したことは記憶に新しいが、中国地方の地方銀行においても執行役員営業本部長の女性が代表取締役に就任する。特筆すべきは彼女らが生え抜きである点であろう。2021年改訂のコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)が取締役会に多様性確保を求めたこともあり、大企業を中心に女性役員の数は増加している。プライム市場上場企業における女性役員の割合は22年の11.4%から23年には13.4%に上昇しており、およそ10社に1人は女性役員がいる計算になる。

 政府も女性役員比率を30年までに30%とする目標を掲げているが、…

筆者:県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏

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令和6年5月13日第3448号12面 掲載
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