【ぶれい考】労働組合とファンダム/村上 陽子

2024.05.16 【労働新聞】
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 2年ほど前から、あるアイドルグループのファンになった。おススメとして表示された動画から沼に落ち、テレビ番組や動画の視聴、CD、DVDの購入、出演映画の鑑賞、ライブ参戦など、仕事でも家庭でも地域でもない、もう一つの世界が広がった感覚である。彼らが動画で訪れていた深大寺や深夜のラジオ番組で語っていた下北沢の古着屋に行くなど、「聖地巡礼」デビューも果たした。

 こうした推し活が、実は労働組合の活動にもつながるかもしれない。こう指摘するのは、東京大学の宇野重規教授である。5月中旬公表の連合総研・連合「労働組合の未来」研究会(座長・玄田有史東京大学教授)の報告書のなかで、これからの労働組合を考えるキーワードの一つとして「ファンダム」を挙げている。

 「ファンダム」は、…

筆者:連合 副事務局長 村上 陽子

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令和6年5月20日第3449号5面 掲載
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