【人事部のための金融リテラシー入門】第18回 企業型確定拠出年金の投資教育 知識養うチャンスに 法令上は努力義務だが/山崎 俊輔
2024.05.16
【労働新聞】
指針は基本理解を強調
会社の退職金制度の一部ないし全部として企業年金を採用するとき、企業型の確定拠出年金制度を活用する企業が増えている。制度創設から20年を経て800万人以上が加入しており、正社員の2割強が対象となっている。
確定拠出年金制度では、社員が自己責任で投資判断をし、自らの退職金原資を増やしていくことになる。従来の企業年金制度は会社が運用責任を負っており、積立の不足も会社が充足する義務が課せられていた。対照的な制度だ。
会社にとっては運用リスクが解消され負担軽減といえるが、そのトレードオフとして、社員が投資判断を自ら行える程度の投資教育の実施を事業主の努力義務としている。
導入時にはまず、…
筆者:企業年金コンサルタント 山崎 俊輔
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令和6年5月20日第3449号10面 掲載