【イラストで学ぶ身近なリスクと対策】第51回 鉄骨建方作業での災害①
2024.05.28
【安全スタッフ】
1.はじめに
向夏の候、うっとうしい梅雨の季節となり、庭のアジサイが日毎に色を深めています。近年、「鉄骨建方は、工期が短縮・リフォームが安易・解体も短期間」で、多くの場所で鉄骨建方工事が実施されているので、今回と次回は「鉄骨建方作業中〔*1〕の災害事例」をテーマにします。
〔*1〕昨年9月東京駅前で発生した「鉄骨落下事故」では、鉄骨梁上にいた5人の作業員が梁とともに7階面(約24m)から3階面まで墜落。2人が死亡、階下にいた作業員を合わせて4人が重軽傷を負った。東京労働局は、「鉄骨落下災害を受け総点検を要請」(詳細は「安全スタッフ:2023.11.15」スポット記事)
2.鉄骨建方作業中の災害2事例
【災害1】鉄骨柱〔*2〕の1本つり玉掛けワイヤロープ〔*3〕の取り外しでの墜落災害
〔現場の状況〕鉄骨建方場所は、基礎杭・鉄筋組の地中梁の施工を終え、4週間の養生を終え墨出しを完了。鉄骨建方は25tつりラフターを中央に設置し、1階と2階の柱を奥から建方を行い、1階と2階の梁を順次組み立てて後退して行くことにし、3階と4階の柱と梁は、外周道路から組み立てることにした。
〔*2〕鉄工所で、1階の柱(H400×400×13×21)5mと2階の柱(H350×350×12×21)4mをつなぎ加工し、…
執筆:中野労働安全コンサルタント事務所 所長 中災防安全衛生エキスパート 中野 洋一
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
2024年6月1日第2451号 掲載