【「もしも…」に備えるメンタルヘルス対策】第19回 休職前後・休職中のケア 頻繁な連絡ストレスに 手段は電話よりメールで/長濱 さつ絵
2024.05.23
【労働新聞】
保障制度など事前に説明を
こころの不調で休職している労働者の復職支援については、厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」が参考になる。この手引きでは、休職後の流れを①病気休業開始・休業中のケア、②主治医による復職可能の判断、③職場復帰の可否の判断・職場復帰支援プランの作成、④最終的な職場復帰の判断、⑤職場復帰後のフォローアップに分けている。
まず、①病気休業開始・休業中のケアの段階で会社がやることを説明する。休職が決まった直後は休職者の体調が優れず、細かい説明が難しいこともしばしばであるが、傷病手当金などの保障制度、休業期間など会社の制度の説明はしておく。
傷病手当金は健康保険組合や協会けんぽから支給される休職者への給付金で、休職中に1年半の期間を限度に、報酬の6割程度が支給される。金銭的なサポートは休職中の経済的な不安感を軽減し、休養への専念や円滑な復職につながる。傷病手当金の受給は休職者の権利であり、しっかりと説明しておく。これらの制度説明は、総務や人事の担当者が行うことが多い。
それ以外の休職中のサポートとして、…
筆者:長濱産業医事務所 代表社員・医学博士 長濱 さつ絵
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
令和6年5月27日第3450号13面 掲載