【対応力を鍛える人事学探究】第83回 予備的普通解雇の意思表示 事情を広く主張可能 懲戒無効と判断されても/林 拓也

2024.05.30 【労働新聞】
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自傷演技した労働者を処分

 会社の業務運営に重大な悪影響を及ぼすような従業員がいる場合、会社としては、従業員との退職合意の検討はさることながら、それが難しい場合には「解雇」を検討していくこととなる。通常は、懲戒解雇と普通解雇の両にらみで検討を進めていくが、従業員の問題が懲戒処分事由に該当する場合には、一般的には懲戒解雇(諭旨解雇を含む)を検討する流れになる。もっとも、懲戒処分の場合には、後の訴訟などにおいて、懲戒処分時にその理由とされた事由以外は原則として主張できない(山口観光事件〈最一小判平8・9・26〉参照)。

 一方、普通解雇処分においてはそのような制約がなく、労働者の従前の勤務態度などの事情を広く主張することができ、裁判所もそれらの事情を斟酌することが可能であるとされている。懲戒解雇と普通解雇では、訴訟などにおいて…

筆者:筆者:第一芙蓉法律事務所 弁護士 林 拓也

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令和6年6月3日第3451号12面 掲載
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