【人的資本経営期のHR用語集】第85回 福利厚生(後編) 内容の重視へ転換 金額面から改定不可避/木谷 宏
2024.06.13
【労働新聞】
付加給付が負担感増幅
法定福利については企業の裁量の余地はなく、国の政策によって定められた固定的費用の負担が義務付けられている。企業が独自に行う法定外福利には多様なメニューが用意されており、社員の生活保障、人材確保、労使関係安定化などの機能を持つ。なかでも生活保障機能が重視されるため、生活のニーズに合わせて社員に平等に配分される性格が強い。企業は人件費の約2割を現金給与以外の付加給付の形で負担しているが、そのほとんどは退職給付と福利厚生費である。人件費に占める付加給付の割合は年々増えており、企業の収益を圧迫している。
また、企業規模によって付加給付に配分する費用は異なり、…
筆者:県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏
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令和6年6月17日第3453号12面 掲載