【ぶれい考】“懐かしい”が新しい/小熊 栄
2024.07.11
【労働新聞】
数カ月前に仕事でシンガポールに行く機会を得た。昼間の業務を終えた後に現地の同僚と行った酒場で、日本の80年代ポップスが流れてきた。店主に聞くと、東アジアでは、日本の昭和時代の歌謡曲やポップミュージックのLPレコードが1枚数万円から、高いものになると十数万円で取引されているという。当然、現地の人々のほとんどは、80年代にその音楽をレコード盤がすり減るほど聞いた思い出を懐かしんでそれらの中古レコードを購入しているわけでなく、発売当初から40年近くも経った現代に聴く音楽として“新しさ”を感じているのだと思う。
ファッションやインテリアでも「レトロモダン」という分類があるように、…
筆者:連合 副事務局長 小熊 栄
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令和6年7月15日第3457号5面 掲載