【ケーススタディー人事学Q&A】第3回 競業避止義務違反 まず取引先に聴取を 経緯や支払状況の確認/西川 暢春

2024.07.11 【労働新聞】
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【Q】 精鋭揃いのBコンサルティング社では、中堅コンサルタントのC氏の不正が発覚し、社内が騒然としていた。C氏はひっそりと個人事務所を設立。直接、個人事務所としてクライアントから案件を受注したうえで契約を結び、会社を通さずに仕事を行っていたのだ。人事上、どのような処分をすれば良いのだろうか…。

懲戒事由は規則明記

【A】 このような不正がはびこると会社が潰れかねない。CがB社のクライアントから個人的に受注した案件が、本来B社の業務として行うべきでものである場合、Cの行為は会社に対する重大な背信行為だ。会社の取引機会を奪う行為でもある。

 また一般に、従業員は在職中、会社の利益に反する競業行為を控えるべき義務(競業避止義務)を負う。Cの行為は競業避止義務違反とも評価できる。さらに、就業規則において兼業について事前の許可を要するとされている場合、Cの行為は無許可兼業にも該当する。

 では、どのような処分をすべきか。…

筆者:咲くやこの花法律事務所 代表弁護士 西川 暢春

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令和6年7月15日第3457号12面 掲載
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