【人的資本経営期のHR用語集】第92回 感情労働(後編) 職場で相互ケアを 適切な管理が必要に/木谷 宏

2024.08.01 【労働新聞】
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雇用者は把握しづらい

 感情労働は喜怒哀楽の制御を組織や顧客などから強いられる仕事であり、特定・不特定の相手、対面・非対面を問わず、あらゆる対人サービスはその側面を有している。サービス業の競争優位をもたらす付加価値とは、常に我慢し、演技し、自分と相手の感情を変える試みを求められる人々の感情労働によって創出されているとも言える。

 しかし従来の人事管理の対象は肉体労働と頭脳労働であり、感情労働に対応してはいなかった。感情労働は情緒的エネルギーを大量に消費させ、相手との互酬関係が成立せず、雇用者から見えにくいという特徴を持つ。そのマネジメントに当たっては、①感情をコントロールする、②相手の適切な…

筆者:県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏

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令和6年8月12日第3460号12面 掲載
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