【ぶれい考】戦争は最大の人権侵害/清水 秀行
2024.09.12
【労働新聞】
6月23日の「慰霊の日」、沖縄県糸満市の摩文仁丘にある平和祈念公園で「令和6年度沖縄全戦没者追悼式」が行われ、労働組合を代表して参列した。沖縄戦終結50年目の1995年に完成した「平和の礎」には、沖縄戦で犠牲となった沖縄県民と国内外の国籍や軍人・民間人の別なく、すべての人々の名前が刻まれている。その数は今年24万2225人となった。前日、そして当日朝早くから、追悼式の前後にも、多くの遺族や平和を祈る人々が礎の前で黙祷を捧げていた。
89年の「ベルリンの壁」崩壊の翌年、戦後45年を経て東西ドイツは統一された。戦前のドイツ帝国議会の議事堂に掲げられていた「ドイツのために」の言葉は、改装された連邦議会の議事堂に「市民のために」の言葉に代えて掲げられている。統一の後、10年余りが経過したころから「ナチスの時代は止むを得ないことだった」という風潮が出てきた。そのことに強い危機感を持ったドイツでは、…
筆者:連合 事務局長 清水 秀行
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令和6年9月16日第3465号5面 掲載