【社労士が教える労災認定の境界線】第370回 上司から怒鳴られ、適応障害の診断

2024.10.29 【安全スタッフ】
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災害のあらまし

 Aは営業の事務に従事していた。Aによると、事業場内において上司のEから怒鳴る、机を叩く、蹴るなどの暴力的行為を受け、激しい動悸と手の震えで恐怖心が収まらなかったという。Aは、その後、クリニックで受診し、「適応障害」と診断された。

判断

 Eの日常的な言動が業務指導の範囲を逸脱したものであったとは認められず、Aに発病した本件疾病は業務外となった。

解説

 本件について、Aは、Eが、机を1回叩き、机を1回蹴り、1分間くらい怒鳴るなどするとともに、「メンタル弱いんじゃないか」などと不適切な発言をするなど、業務指導の範囲を逸脱した言動があったと述べている。一方で、Eは、怒鳴った後に、Aが怯えている様子はなく、…

執筆:一般社団法人SRアップ21 福岡会
社会保険労務士法人 赤坂経営労務事務所 代表社員 大澤 彰

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2024年11月1日第2461号 掲載
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