【人的資本経営期のHR用語集】第103回 プロティアンキャリア “一人数役”演じる 転職や複業により/木谷 宏
2024.10.31
【労働新聞】
「成功の実感」も報酬に
プロティアンキャリア(Protean Career)はボストン大学のダグラス・ホールが1996年に提唱した理論であり、“自分の意思で必要な知識やスキルを身に着けていくキャリア形成”を意味する。一般に「自律的キャリア」と訳されるが、環境変化においても自分の価値観を大切にし、自らの責任で柔軟にキャリアを構築することである。
伝統的なキャリア観は、担い手を会社や組織、目的を昇進や権力、報酬を給料や地位(経済的報酬)とした。しかし報酬の根拠となる異動や評価は個人ではコントロールできず、結果的に「従属的キャリア」とならざるを得なかった。一方のプロティアンキャリアは、…
筆者:県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏
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令和6年11月4日第3471号12面 掲載