【転機迎える賃上げ管理】第2回 毎年の昇給に疑問を/河合 克彦
2015.01.19
【労働新聞】
毎年、春になると当たり前のように昇給を行っている。春闘が恒例行事になっている。放っておけば人件費はドンドン膨らんでくる。その要因は毎年春の全社員に及ぶ一斉昇給にある。基本給の昇給は基本給だけにとどまらない。基本給の昇給は、賞与、退職金、法定福利費、時間外手当にも跳ね返ってくる。昇給さえなければ、楽なのだが――という経営者の嘆息が聞こえてくる。
一方、働いている者にとっては、昇給は喜びや希望となる。毎年給料が上がり、生活も向上し、将来の生活設計も開けてくる。住宅ローンが可能であるのは、安定し毎年増えるという賃金システムに負うところが大きい。…
筆者:㈱河合コンサルティング 代表取締役 河合 克彦
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平成27年1月19日第3001号5面 掲載