【一歩進んだトラブル予防法】第4回 パワハラと部下への注意・指導 上司の行動指針を 適正な範囲学ぶ研修も/大浦 綾子
2015.02.02
【労働新聞】
今回は、パワハラと、部下への注意・指導のボーダーラインについて解説します。
上司等による注意・指導とパワハラの関係
パワーハラスメント(いわゆる[パワハラ])とは、平成24年3月15日に厚生労働省「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」が発表した「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」(「厚労省提言」)によると、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」であり、職場から排除しなければならない行為であるのは確かです。
しかし、上司が厳しく叱責することがパワハラであるというのは誤解です。この誤解の下、上司による適正な注意・指導がためらわれているような職場では、従業員の問題行動や能力不足がエスカレートし、職場全体の生産性も下がります。…
筆者:野口&パートナーズ法律事務所 弁護士 大浦 綾子
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平成27年2月2日第3003号11面 掲載