【見直すべきは何なのか…労働基準関係法への提言!】リレー連載 第5回 労働者概念 見直しは時期尚早 判断する専門部署設置を/鎌田 耕一
2024.11.14
【労働新聞】
健康確保の役割は現在も衰えず
労働基準法は1947(昭和22)年にできた法律で、今年で77年目を迎える。制定当時、この法律は、均質な労働者が事業場で一定時間、使用者の指揮命令のもとで働くという働き方を前提として構想された。その後、新卒一括採用、広範な人事異動、年齢を基準とした処遇、定年退職といった日本的雇用慣行が広がるなかで、画一的な働き方のイメージの定着に一役買った。
しかしながら、70年代に高度経済成長が終焉を迎え、サービス産業が拡大、女性が労働市場に参入しはじめると、日本的雇用慣行が定着している企業の周りに非正規労働市場が拡大していった。90年代に入りバブル経済が破綻すると、企業は事業の一部を外部に切り出し、企業組織がより柔軟化していく。中高年齢者に対するリストラの嵐が吹き荒れ、新卒学生は…
筆者:東洋大学 名誉教授 鎌田 耕一
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令和6年11月18日第3473号11面 掲載