【見直すべきは何なのか…労働基準関係法への提言!】リレー連載 第8回 EBPM 議論の方法にも注目 エビデンス基準で実施を/阿部 正浩
2024.12.05
【労働新聞】
「記述」と「推測」 統計方法は2種
現在、政府は政策の立案・企画に当たってEBPM(エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキング:証拠に基づく政策立案)を重視するとしている。従来の政策決定プロセスでは、一部の事例や経験といったエピソード・ベースによって政策が企画立案されることが多かった。エピソードが政策に関連した一般的普遍的なものであれば否定すべきものではないが、そうでなければ偏った情報を基に政策が決定されてしまうことになる。限られた政策資源を効果的・効率的に利用して、国民の信頼を得られる政策立案は非常に重要であり、そのためにEBPMは欠かせない。
EBPMで重要なのはエビデンスの形成だ。エビデンスには、現状を的確に把握する「記述統計」と、政策実施による効果を把握する「推測統計」の2つがある。
記述統計は一般にもなじみのあるものだ。たとえば、…
筆者:中央大学 経済学部 教授 阿部 正浩
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
令和6年12月9日第3476号11面 掲載