【組織の内部成長を促す目標設定】第15回 リーダーとフォロワー② 二重に主導権を発揮 仕事相手とメンバーへ/菊谷 寛之
2015.10.19
【労働新聞】
相互の承認が基本
「リーダーシップ」という言葉はいろいろに使われるが、ここでは「集団をまとめながら、目的を達成するために人の行動に影響力を及ぼすプロセス」という一般的な意味で使う。
前回触れたように、複数の仕事の参加者がチームとして目標を決め、方法を話し合い、役割を決めて分業・協働するとき、仕事の主導権や意思決定をめぐってリーダーとフォロワーという一対の関係が生まれる。
生産的な仕事を第一に考えるなら、成果を見通し、段取りを組み、必要な知識やスキルを発揮する当事者がリーダーシップを発揮し、フォロワーはその理解度や意欲に応じて従うのが自然な姿である。
成果とは、ここでも顧客やパートナー、上司、部下などの仕事をする相手にとっての成果である(別図の①)。誰にも得意・不得意があるし、相手との関係性にも違いがある。これに組織的な分業も加わるので、たとえば「○○商事」の受注は営業のMさんが、「○○工業」の施工は現場代理人のNさんがというように、相手によって、また仕事によってリーダーは変わる。…
筆者:㈱プライムコンサルタント 代表 菊谷 寛之
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平成27年10月19日第3037号13面 掲載