【これで解決!シゴトとココロの問題】第45回 がんにり患の社員 支援の要点は? ★労働新聞社Webサイトで配信中★
2024.12.10
【安全スタッフ】
日々の業務に忙しく、管理的立場にいても、心の健康問題に目を向ける余裕がなくなりがちだ。弊社ではWebサイトで「これで解決! シゴトとココロの問題」という番組を配信し、よりシンプルな語り口で具体的なノウハウを示している。今回のテーマは「がんにり患の社員 支援の要点は?」。法政大学の廣川進教授(臨床心理士、公認心理師)は、心理面だけにこだわらず、全般的な支援を心掛けることが重要と指摘。両立支援プランを本人と会社、医師と家族も交えて立てていくことが必要とした。
うつ病発症した社員も
当社は事務用機器の製造販売を行っている中小企業です。今年に入ってがんの治療を受ける社員が相次いでいます。そのうちの一人は、ストレスでうつ病を発症しました。病気休暇制度や職場復帰プログラムを充実させるなど、この規模の会社にしては環境整備はかなり進んでいると思います。その一方で、心理面でのサポートはまだ手探りの状態です。どんな配慮や取組みが必要になるのでしょうか…。 |
伊藤 さゆり(以下、伊藤) さあ、廣川先生。こちらの事例はいかがでしょうか。
廣川 進(以下、廣川) この治療と仕事の両立支援は、最近非常に注目されてきていると思いますね。
伊藤 あ、そうなんですね。
廣川 従来から妊娠や出産、育児、または介護とか、こういった分野の両立支援がよく知られていますけど、近年はがんの治療や難病といった病気との両立支援の取組みも進められています。厚生労働省がいろいろなハンドブックを出してますし、専用のポータルサイトも設置しています。それから事業主向けのものあります。
伊藤 調べると、情報がいろいろ出てくるということですね。
廣川 はい、そうなんです。ですので、まずは会社の労務とか人事の担当の人は、こういうケースが出てきたときには、…
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2024年12月15日第2464号 掲載