【ケーススタディー人事学Q&A】第28回 固定残業代の廃止 不利益分の補填を 基本給増額や手当支給で/西川 暢春

2025.01.30 【労働新聞】
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【Q】 Tシステム開発会社では、固定残業代の廃止を検討している。現在は1カ月当たり45時間分を支給しているが、実際の時間外労働時間は平均20時間ほどとなっている。実労働時間に基づいて支給すると、手取り額が現在よりもかなり低くなってしまうが、廃止しても大丈夫だろうか……。

自由意思の同意必要

【A】 T社が月に45時間分の固定残業代を支給することを雇用契約書に定めたり、あるいは他の方法によって従業員と合意していたのであれば、それは労働契約の内容になる。就業規則や賃金規程で定めていた場合でも同じである。

 その場合、固定残業代を廃止して実労働時間に基づく支給にすることは「労働契約の変更」に当たる。労働契約の変更は、…

筆者:咲くやこの花法律事務所 代表弁護士 西川 暢春

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令和7年2月3日第3483号12面 掲載
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