【さらば問題行動 就業規則の作成&運用】第3回 SOGIハラスメント 基本方針策定し周知 性自認などの暴露防止へ/原 英彰
2025.02.13
【労働新聞】
「嗜好の問題」と誤解する向きも
ハラスメントという言葉は、英語の「harassment」に由来するが、日本においては単なる嫌がらせという意味を超える意味で使用されている。具体的には、雇用契約下で労働者に不快感を与える言動や、雇用環境を悪化させる行為を総称してハラスメントとする傾向がある。
男女雇用機会均等法に基づくセクシュアルハラスメント防止や、労働施策総合推進法に規定されたパワーハラスメント防止など、典型的な類型は法令上の対応が取られている。このようなハラスメントの概念は広範に渡り、「ハラスメント・ハラスメント=ハラハラ」(業務上の正当な行為をハラスメントと言い張る行為)や「アカデミック・ハラスメント=アカハラ」(大学内での立場の優位性を利用した嫌がらせ)など、優位な力関係による多様な嫌がらせ行為が「○○ハラ」と命名されている。
今回は、このなかの「SOGIハラスメント」と呼ばれる類型について検討する。
あなたの会社にはいわゆる「LGBT」と呼ばれる性的少数者はいるだろうか。いない? しかし、調査によると世界人口の8%がLGBTと言われている。SOGIハラとは、主としてLGBTに関連するハラスメントを指す。
SOGIとは、…
筆者:H2法律事務所 弁護士 原 英彰
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令和7年2月17日第3485号6面 掲載