【50人未満事業場 安全衛生基本のキ】第8回 社会福祉施設の腰痛 高負荷作業は平準化 体格や経験踏まえ管理を/野口 紀央
2025.02.27
【労働新聞】
常時従事の場合 半年に1度健診
今回は、保健衛生業における「動作の反動・無理な動作(腰痛)」による労働災害防止対策について解説する。腰痛の発生件数は増え続けており、とくに社会福祉施設を含む保健衛生業の状況は深刻で、全労災に占める割合は43.2%に上っている。
腰痛が起きる背景としては、主に4つの要因がある。不自然な作業などの「動作要因」、4Sなどができていない「環境要因」、加齢などの「個人的要因」、急いで作業をしてしまうなどの「心理・社会的要因」が複合的に絡み合い、発症に至るのが一般的だ。
死亡災害につながるケースがまずないので、腰痛対策の優先度はあまり高くないかもしれない。だが、発症すると長期休業に至るケースもあるし、再発率も高い。休業者が出れば職場の人手不足感は増し、労働者一人ひとりに余裕がなくなると、…
筆者:社会保険労務士野口紀央スマートオフィス 代表 野口 紀央
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令和7年3月3日第3487号10面 掲載