【これで解決!シゴトとココロの問題】第48回 チック症の社員 職場から苦情が… ★労働新聞社Webサイトで配信中★
日々の業務に忙しく、管理的立場にいても、心の健康問題に目を向ける余裕がなくなりがちだ。弊社ではWebサイトで「これで解決!シゴトとココロの問題」という番組を配信し、よりシンプルな語り口で具体的なノウハウを示している。今回のテーマは「チック症の社員 職場から苦情が…」。法政大学の廣川進教授(臨床心理士、公認心理師)は、チック症の行動などの特性を社員にきちんと説明する必要があると指摘。重症で障害者手帳がある場合は、障害者雇用枠での採用も検討するのもありとした。
「事故起こす」と不安も
当社は近年ダイバーシティ・ポリシーに基づく採用を進めています。ところが、先月、製造現場に配置したチック症の社員について苦情が多数寄せられました。突然奇声を発したり、妙な動作を繰り返したりするので、「気が散る」「事故を起こしそうで気が気ではない」などとし、異動を求める声が多数に上りました。吃音(きつおん)と誤解した社員が多く、事前の説明不足も原因だったようです。どうしたら良いでしょうか…。 |
伊藤 さゆり(以下、伊藤) さあ、廣川先生。こちらの事例はいかがでしょうか。
廣川 進(以下、廣川) はい。事例にダイバーシティ・ポリシーに基づく採用というふうにありますので、少し解説を加えます。最近、DE&Iという言葉をよく聞くようになりました。ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの頭文字を取ったもので、ダイバーシティは多様性、エクイティは公正性、インクルージョンは包括性を指します。
伊藤 そうなんですね。詳しくは知らなかったです。
廣川 まずダイバーシティという言葉が広まって、それから…
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