【人的資本経営期のHR用語集】第125回 自転車通勤 心身両面に好影響 交通事故リスク高いが/木谷 宏
2025.04.17
【労働新聞】
全経路利用に管理必須
通勤手当の誕生は、近代以降に自宅と職場が離れたことで「通勤」の概念が一般化し、日々の移動に発生する費用を雇用主が負担したことに端を発する。通勤手当は労働の対価や生活費の補助でなく実費弁償的な性格を持ち、広く支給されている手当の1つである。しかし支給義務は法律では定められておらず、本来は賃金の一部(あるいは法定外福利厚生施策)であることを従業員はあまり認識していない。
わが国においては従業員の負担軽減や人材確保の面から支給することが多いが、海外では無支給も珍しくない。米国の例では、個人の車を仕事で使用した場合に雇用主がマイル当たり一定額を払い戻す方法で交通費を経費精算するが、これはあくまでも業務上の移動に伴う旅費・交通費であって通勤手当ではない。
通勤手当を支給する基準は、…
筆者:県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏
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令和7年4月28日第3494号12面 掲載