【人事学望見】第1114回 あのリーマンめぐる賞与請求 株式褒賞も実質的に賃金と同じ
2017.09.01
【労働新聞】
2008年9月、米国の投資銀行であるリーマン・ブラザーズ証券が破綻して、続発的に世界的金融危機が発生した。リーマン・ショックという和製英語で知られているこの会社に対する賃金請求事件だが何せ常識ではうかがい知れない大金が、裁判でも登場している。
浮世離れの 好条件並んで
まずは、リーマン・ブラザーズ証券事件(東京地判平24・4・10)の事のあらましから紹介しよう。
原告Aは、国内金融機関に約7年勤務した後、移籍の勧誘を受け、平成19年9月から当該会社に雇用された。
Aと会社の雇用条件をめぐる交渉は、Aと副社長の間で行われた。取り交わされた書面(第1レターおよび第2レター)の内容がすごい。
①Aの基本給は年俸3000万円とする、…
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平成29年9月4日第3127号12面 掲載