【一歩進んだ社労士活用 人を大切にする働き方改革へ】第13回 両立支援 「お互い様意識」を醸成 公平性と納得感確保して/大西 健造
2017.10.06
【労働新聞】
風土を変え配慮する姿勢が響く
第9回で、ある日突然、現場に欠かせない、代えがきかない人材が、「保育園に入れず、復帰の目途が立たないので……」、「母親の介護が大変なので……」、「がんと診断され、治療に専念するので……」と辞表を持って来る姿を想像していただいた。実際に、こうした理由でやむなく離職される方は多くいる。政府においても、働き方改革が議論される前から、「待機児童解消」、「介護離職ゼロ」、「がん患者の就労支援」などのテーマを打ち出し、両立支援に資する施策を実施している。しかし、企業において、こうした問題は、一般的に、特定の従業員の個別的な事情を踏まえた対応が必要であり、画一的な対応では済まないものと認識されている。とりわけ中小企業では、該当する従業員がいない場合、将来を見越した制度設計などは行われていないのが実情だと思われる。
また、こうした理由で離職を希望する従業員が実際に現れた場合においても、突然の出来事にどのような対応をすれば良いか分からず、充分な意思疎通も図れないまま、…
著者:全国社会保険労務士会連合会 会長 大西 健造
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平成29年10月9日第3131号6面 掲載