【ぶれい考】健全な批判なき中でのポピュリズム―“民主主義の危機”/新谷 信幸
2016.01.18
【労働新聞】
年頭から大仰なタイトルで恐縮だが、私自身の中で今、日本の民主主義が危ない、という思いが強くなっている。
年末に放送されたNHKの「新・映像の世紀 時代は独裁者を求めた」を観て考えさせられたこともあるが、安倍政権の一連の動きとこの間のマスコミ報道のあり方を重ね合わせてみると、戦後70年の中でも今、民主主義の大きな危機がひたひたと迫っているように思う。
3年前の安倍政権発足の高揚感の中で打ち上げた「三本の矢」とか「アベノミクス」と喧伝された政策は、確かに、円安・株価上昇を実現したが、経済成長率は低迷が続きデフレは克服できず、結局、期待されたほどの政策効果は発揮していない。…
筆者:連合 副事務局長 新谷 信幸
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平成28年1月18日第3049号5面 掲載