【登壇労組リーダー】タクシー業界の賃金は特別/北里 裕治
2016.06.20
【労働新聞】
労働組合が考える賃金とは、労働者の労働に対する正当かつ妥当な評価に基づく対価であり、安倍首相の「同一労働・同一賃金」発言を待つまでもなく、当然に分配されるべきものである。
国際自動車の賃金裁判(東京地裁判決平28・4・21)で争われた「賃金規則」の考え方の根本は、歩合給制度というタクシー業界の特殊性を踏まえた時間軸の評価と生産性の評価の調整であり、残業時間まで使って達成した成果(売上げ)には時間評価を、所定時間内に達成した成果には生産性評価として賃金に反映させようというものだ。同じ成果には同じ賃金とすることで、残業せずに効率的に業務を遂行する者に対するインセンティブを付けたものとなっている。…
筆者:国際労働組合 中央書記長 北里 裕治
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平成28年6月20日第3069号6面 掲載