【髙井伸夫弁護士の愚考閑話録】第21回 働き方改革(2) 新しい成長主義 質・内容の向上図れ “匠の精神”を重視し
2016.09.26
【労働新聞】
私は、人事・労務問題を専門とする弁護士として様ざまな経営者の方々と半世紀以上お付き合いをしてきた実感から、アベノミクスの繰り出す政策に違和感を抱き続けている。最近では、担当大臣まで新設した働き方改革だが、長時間労働を是正するとしても画一的に時間の長さにのみ着目することに合理性はあるのか。安倍首相は「働き方改革実現推進室」の開所式で、「モーレツ社員の考え方が否定される日本にしていきたい」「長時間労働を自慢する社会を変えていく」「世の中から非正規という言葉を一掃する」と訓示したというが、企業規模や業種によって事情は異なるし、どのような仕事であれ、その真髄を知るには寝食を忘れて没頭すべき時期が必ずある。…
筆者:髙井・岡芹法律事務所 弁護士 髙井 伸夫
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平成28年9月26日第3082号7面 掲載