【落語家柳家小満ん ちょっと一席風流噺】第24回 出囃子
2016.08.15
【労働新聞】
現在、三味線の音が手近に聞かれるのは、残念ながら寄席ぐらいかも知れない。寄席では出演者全員が、三味線と太鼓による出囃子で高座に上がるからである。
三味線は安土桃山時代に、泉州堺で生まれた楽器で、琉球の三線(さんしん)を改良したもので、錦蛇の皮を猫や犬の皮に変えたことに依るのだが、三線の更なる元をたどれば中国の三弦子(錦蛇の皮)、中世チベットのダムニアン(蛇皮)、ペルシャのセタール(セは「三」、タールは「弦」)、古代エジプトのネフェル(獣皮)などと遡るようだ。
<岡崎を八つ乳でひいて叱られる>…
筆者:落語家 柳家小満ん
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平成28年8月15日第3077号7面 掲載