【柳家小満ん落語家 ちょっと一席風流噺】第33回 秋刀魚

2016.10.31 【労働新聞】
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 食欲の秋ということで、食べ物の話を幾つか続けたいと思うが、まずは秋刀魚の話題だ。

 落語の方では『目黒の秋刀魚』がお馴染みで、これは会話でなく地の語りを主にして話を進めるので、この手のものを「地噺」と呼んでおり、演者のセンスによって噺の肌合いが違ってくる。噺の粗筋は、さるお大名が目黒へ野掛けをして眺望絶景の地で一休み、やおら空腹を覚えた処へ秋刀魚の焼き香が漂ってきて、家来から下魚の由を聞かされるが、「苦しゅうない、秋刀魚をこれへ、目通り許す」とはちと大袈裟だが、そこが落語だ。…

筆者:落語家 柳家小満ん

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平成28年10月31日第3086号7面 掲載
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