【人事学望見】第1075回 労働者性(2) 労働組合法の場合 事業組織への組入れなどを重要視
2016.11.07
【労働新聞】
労働組合法上の労働者は、労基法上の労働者と同様の使用従属性(指揮監督下の労働)の基準を用いるのではなく、労働条件の一方的決定、事業組織への組入れといった独自の要素を重視して考慮すべきで労基法上とは相対的に異なる概念というのが学説上有力なのだそうだ。
指揮監督下にこだわらず
厚生労働省の労使関係法研究会(座長=荒木尚志東大大学院教授)が、平成23年7月に厚労省としては初めて労働組合法上の判断基準を示した。
(1)基本的判断要素
① 事業組織への組入れ
労務供給者が相手方の業務の遂行に不可欠ないし枢要な労働力として組織内に確保されているか。
② 契約内容の一方的・定型的決定
契約の締結の態様から、労働条件や提供する労務の内容を相手方が一方的・定型的に決定しているか。…
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平成28年11月7日第3087号12面 掲載