【今週の注目資料】平成27年度石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況(平成28年6月発表)
2016.07.25
【労働新聞】
請求・支給とも減少
厚生労働省は、平成27年度の「石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況」の速報値を公表した。
27年度分の労災保険給付の請求件数は1062件(石綿肺を除く)で、前年度に比べて34件減少した。支給決定件数も967件と前年度と比べ35件減少している。請求・支給決定件数はともに3年連続の減少となった。石綿肺の支給決定件数は65件だった(前年度比13件減)。
支給決定状況を業種別にみると、建設業が52.6%で最も多く、以下、製造業39.1%、運輸業1.9%、電気、ガス、水道又は熱供給の事業0.6%と続く。都道府県別では、東京都の131件が最多で、大阪府83件、兵庫県76件、北海道74件と続いた。
また、石綿による疾病で死亡した労働者の遺族で、時効により労災保険の遺族補償給付を受ける権利が消滅した者に対して「特別遺族給付金」が支給されており、その請求件数は31件(同5件減)、支給決定件数は20件(増減なし)だった。
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平成28年7月25日第3074号10面 掲載