【人事学望見】第1091回 残業命令拒否で懲戒解雇とは 36協定の裏付けあれば法規範性
2017.03.13
【労働新聞】
労働条件を定型的に定めた就業規則は一種の社会的規範としての性質を有するだけでなく、それが合理的な労働条件を定めているものである限り、経営主体と労働者間の労働条件は、その就業規則による事実たる慣習が成立しているものとして法規範性が認められている。
非行重なり判示に影響か
これは、秋北バス事件(昭43・12・25最高裁大法廷判決)の考え方だが、日立製作所武蔵工場事件(平3・11・28最小一判)でも踏襲されている。
事件のあらまし
Aは、武蔵工場に勤務し、トランジスターの品質および歩留りの向上を所管する製造部低周波政策課特注管理係に属していた。
同工場の就業規則には、会社は業務上の都合によりやむを得ない場合には、Aの加入する工場労働組合との協定により1日8時間の実働時間を延長することがある旨定められていた。…
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平成29年3月13日第3104号12面 掲載