【人事学望見】第1121回 策士策に溺れた労組!? 活動の正当性なくば信用毀損と
2017.10.26
【労働新聞】
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嘘の街宣で墓穴を…
労働組合の組織率が低迷するなか、ストライキ情報も鳴りを潜めている。わずかに合同労組が気炎を挙げてはいるものの、かつてのように街宣活動が話題となることも少なくなった。労組活動による信用毀損が争われ、会社が勝訴したとなるとその経緯に関心が高まる。
ビラ配布で商談が不成立
組合活動の一環として配布されたビラが虚偽であるとし、会社がその損害を求めたのは、富士美術印刷事件(東京地判平28・2・10)である。
事件のあらまし
B製版の従業員だったAらは、Bが破産した責任は、33%の株式を持つ親会社のYにあるとして、「組合つぶしの偽装倒産を許すな」などと記載したビラをY社の敷地内、その周辺および近隣の取引先に配布し、同趣旨の内容が記載された幟をY社周辺に掲示し、横断幕をY社屋上のフェンス壁に掲示した。…
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平成29年10月30日第3134号12面 掲載