【人事学望見】第1122回 要件まったく不備の整理解雇 経営不振だけで残り3つ欠ける
2017.11.06
【労働新聞】
経営不振になって、経営者がまず考えることは人員削減のための解雇である。経営感覚から、簡単に不要人物を類推し指名解雇をなすことになるが、争いになると十分な解雇回避努力をなしたか否かなど4つの要件について効力が厳しく吟味され、簡単にはいかない。
定年前だが再雇用を除外
整理解雇の大前提は、経営不振だがその他の要件のうち回避努力、人選の合理性、労働者への説得が不十分だとされたのが、株式会社よしとも事件(京都地判平8・2・27)である。残る3つの効力が揃って否定されたのは珍しい。
事件のあらまし
旅行用品、土産品の販売を主事業とするYは、…
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平成29年11月6日第3135号12面 掲載