【一歩進んだ社労士活用 人を大切にする働き方改革へ】第18回 労働相談と民間型ADR 紛争解決機関の活用を 心の機微にも留意し提案/大西 健造
2017.11.13
【労働新聞】
トラブルの原因は「心のすれ違い」に
人を大切にする企業づくりの基本的な考え方について、従業員が安心していきいきと働くことで、職場の生産性が高まり、安定した経営を実現することができると紹介してきた。このことの重要性を理解されている企業の経営者ほど、円満な労使関係の構築と維持が不可欠であると認識しており、日頃から職場のトラブルの防止に積極的に取り組んでおられると、顧問として関わるなかで実感している。
職場のトラブルが人を大切にする企業づくりをどれほど困難なものにするかについては、これまでにも触れてきた。端的にいえば、従業員が労働条件や自身の「もしも」に対する会社の備えに不安や不満を感じたり、経営者と経営理念を共有して、その実現のために頑張りたいと思うことができない職場をつくり出してしまうということである。
残念なことに、厚生労働省の統計によると、…
著者:全国社会保険労務士会連合会 会長 大西 健造
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平成29年11月13日第3136号6面 掲載