【裁判例が語る安全衛生最新事情】第198回 米八東日本事件 店長の過労死における過失相殺 新潟地裁平成24年12月6日判決

2014.04.01 【安全スタッフ】
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Ⅰ 事件の概要

 被告Y社は百貨店や駅ビルの食料品売場において「おこわ」を中心とする米飯、総菜の店舗を運営している会社である。亡Aは、Y社が百貨店の地下食料品売場に出店している本件店舗の店長であった。その店舗には、亡Aのほかに、従業員3人とパートスタッフ1人がおり、その管理を行っていた。

 亡Aは、平成18年7月に、心臓性突然死で死亡したが享年36歳であった。亡Aの労働時間は、労働時間集計表によると、亡Aの死亡前4カ月間の就労日のほとんどが拘束10時間を超え、時間外労働時間は月平均80時間を超えていた。

 原告らは、亡Aの妻X1、亡Aの子X2、X3、亡Aの母X4である。X1~X4らは被告Y社に対して損害賠償請求をしたが、X1~X3は安全配慮義務違反による主張、母であるX4は不法行為責任による主張をした。…

執筆:弁護士 外井 浩志

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平成26年4月1日第2207号 掲載
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